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【油絵の下地作り】ジェッソなど下地材の選び方・作り方を解説

最初にお知らせです。
このサイトには
油絵を描いてみたい、いま学んでいる
という人が多くいらっしゃいます。

そのような人に、少しでも油絵を学ぶ
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知ってもらえたら嬉しいです。

こんにちは、画家の佐藤功です。

油絵のベースとなる「下地作り」は、
絵の仕上がりにまで大きく影響します。

適切な下地を作ることで、
絵具の乗りや描き味、発色、などをコントロールして、
作品全体のクオリティを向上させることができます

この記事では、
目的ごとの下地材の選び方、
塗り方を解説します。

細密に描ける滑らかでツルツルの表面や
意図的に凸凹した表面、
描く絵に応じた下地色の決め方など
初心者にも分かりやすく解説します。

おすすめの下地材についても触れています。
ぜひ参考にしてください。

まず、油絵において
下地の基本的な役割を説明します。

それは、油絵の具から
支持体を保護すること
です。

支持体とは、油絵の具を乗せる
キャンバス生地、木製パネルなどのこと
です。
(つまり、絵を描くモノのこと)

油絵の具を、布や木、紙に直接塗ると、
油分が素材に吸収されて
経年で劣化を引き起こしてしまう
のです。

これを防ぐため、
油絵の具と支持体の間に
下地材で絶縁層を作り、絵の保存性を高めます。

下地には、基本的に
このような役割がありますが
これ以外にも、目的に応じて
様々な下地作りをすることができます。

次に詳しく解説します。

前述した
支持体を保護するという
下地材の役割を抑えた上で、
さらに目的に応じて
様々な下地を作ることができます。

下地の解説の前に、注意点をご覧ください。

下地塗りで、平滑でツルツルの表面を作ると、
細密に描きやすくなります。
細密な絵を描きたい場合は
この下地作りが役に立ちます。

やりやすい下地材を紹介します。

1-1.ジェッソ(水性)
1-2.ミュー・グラウンド(水性)

のいずれかです。詳しく解説します。

ジェッソは、アクリル絵の具の下地材ではありますが、
様々な画材の下地材として、一般的に広く使われています。
もちろん油絵の下地材としても使われています。

ジェッソは、たくさんの画材メーカーから販売されていますが、
どのメーカーでもOKです。
固練り、軟練り、粒子のサイズ違い、など
いろいろ品揃えがありますが、
目的に合ったものを選ぶとよいです。

ツルツルの表面にしたい場合は、軟練りがよいでしょう。

平滑でツルツルの表面を作るための下地塗りは、

(Ⅰ)ジェッソを水で少し薄める。
(Ⅱ)支持体に塗る、乾かす、目が細かい紙やすりで平滑に削る、を何層も繰り返す。


これにより、平滑で細密に描ける支持体ができます。
ただ、ジェッソは、紙やすりで、やや削りにくいのが難点です。

ミュー・グラウンドは、文房堂というメーカーから
油絵の具やアクリル絵の具などの下地材として販売されている商品です。
白亜地(古典的な下地)のような非常に平滑な下地が作れるというものです。

平滑でツルツルの表面を作るための下地塗りは、
ジェッソと同様に

(Ⅰ)ミュー・グラウンドを水で少し薄める。
(Ⅱ)支持体に塗る、乾かす、目が細かい紙やすりで平滑に削る、を何層も繰り返す。


これにより、平滑で細密に描ける支持体ができます。
ミュー・グラウンドは、ジェッソと違って
紙やすりで削りやすく、非常に平滑な表面になるのです。

細密に描く下地材なら、私は、ジェッソより、ミュー・グラウンドをお勧めします。

ミュー・グラウンドで細密に描くための
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下地の色を変えることで、
上に塗る絵具の発色や
全体のトーンを調整できます。

例えば、暗い下地に明るい色を重ねると
コントラストが強調され、
独特の色の深みが生まれます

あるいは、
暖かい雰囲気の絵にしたい場合は
暖色を下地にして、色を重ねると、
画面全体に暖かい色で統一感
が感じられます。

逆に、寒色を下地にしてみると
色合いが落ち着いて、
静謐な雰囲気が出せる
かもしれません。

これは、様々な色のカラージェッソが
販売されているので活用してみるとよいです。

下地に凸凹を加えると、
塗り重ねる絵の具も、
制作の最後まで凸凹の影響を受けます。

絵肌に個性を持たせたい」
「マチエールを生かしたい」

このような表現をしたい場合は
下地自体に凸凹を作っておくと
制作がやりやすくなる
場合があります。

やりやすい下地材を紹介します。

3-1.モデリングペースト(水性)
3-2.ファンデーションホワイト(油性)

のいずれかです。詳しく解説します。

モデリングペーストは、盛り上げ可能なパテ状の下地材です。
支持体に塗って、凸凹など立体感を加えた
下地を作ることができます。

下地用の油絵の具です。
通常の油絵の具と同じような粘度があるので、
油絵の具らしい、自然な凸凹を作ることができます。

ただ、油絵の具を厚塗りすることになるので、
乾燥に日にちを要します。
使用する場合は、日にちに余裕をもっておくとよいでしょう。

使用する下地材の吸収性の違いによって、
描いた絵の具の光沢や、油絵の具の食いつきが変化します。

吸収性とは、下地材に、油絵の具の油分が吸い込む度合いのことです。
吸収性の違いにより、下地材は、次の3つに分類されます。

4-1.吸収性下地: 柔らかいマットな仕上がり
4-2.半吸収性下地: バランスが良い
4-3.非吸収性下地: 油絵の具の光沢を活かす

詳しく解説します。

油絵の具の油分が下地材に吸収されやすいので、
油絵の具と下地材の固着が強力になります。
そして、絵肌は油分が引けるのでマットになります
絵肌から油分が引けることで、指触乾燥は速くなります。

次のような下地材があります。

ミュー・グラウンド(水性)

吸収性と非吸収性の間をとった、バランスの良い下地材。
ほどよい吸収性により、
適度な光沢と固着、指触乾燥の速さを得られます。

次のような下地材があります。
市販のアクリル系のジェッソは、
特に吸収性との表記が無ければ
半吸収性にあたると思います。

アクリル絵具下地材 300ml AM432 ジェッソ M(水性)

油性の下地材です。
油絵の具の油分が下地材に吸収されにくいので、
油絵の具と下地材の固着がやや弱くなります。
そして、絵肌は油分が保持されるので光沢がでます。
絵肌は油分が保持されるので、指触乾燥は遅くなります。

次のような下地材があります。

クイックベース(油性)

吸収性の違いによる下地材の選択について、
私の個人的な考えです。

吸収性の違いによる下地材の選択は
半吸収性下地、あるいは、吸収性下地
のいずれかを選択をすればよい
と思います。

迷ったら、バランスの良い半吸収性下地でよいと思います。
固着や光沢は、体感するほどの違いは
感じられないことと、
固着や光沢は、描き方や溶き油の使い方など、
他の要素で調整ができるからです。

非吸収性下地は、選択する必要性をほぼ感じません。
絵の具の固着がやや落ちることと、
固着や光沢は、溶き油の使い方など、
他の要素で調整ができるからです。

油絵における下地は、
油絵の具と支持体(キャンバス生地、木製パネルなど)
を絶縁して保護するという
基本的な役割があります。

しかし、単に保護するだけはなく、
目的に応じて、下地材で様々な土台を作ることにより
作品全体の仕上がりや印象に大きな影響を与える重要な要素です。

表面の滑らかさや発色、質感、
さらには光沢感までコントロールすることが可能です。

目的や表現したいスタイルに応じて、
下地材の選択や塗り方を工夫することで、
作品の魅力をさらに引き出すことができます。

この記事で紹介した
下地作りのバリエーションや
使う下地材を知ることで、
描く楽しさや技術力の向上にもつながると思います。

ぜひ、自分の表現に合った下地作りを取り入れて、
油絵制作をより充実したものにしてくださいね。

最後にお知らせです。

この記事で紹介した
ミュー・グラウンドで細密に描くための
支持体作りや、本格的な油絵の描き方を
もっとわかりやすく解説した

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油絵を学ぶ人の手助けになれば嬉しいです。