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こんにちは、画家の佐藤功です。
フォーヴィズムは、
20世紀初頭に登場した
フランスの芸術運動で、
鮮やかな色彩と荒々しいタッチが特徴です。
伝統的な絵画の描法にとらわれず、
画家たちは色そのものの
美しさと感情表現を重視しました。
マティス、ヴラマンク、ルオーなどの
代表的な画家たちが、
自由な筆致と鮮やかな色彩を
駆使して描いた作品は、
その後、美術業界へ影響を与えていきました。
日本でも、佐伯祐三ら多くの画家に、
その影響は見られています。
この記事では、
フォーヴィズムの特徴と代表作を通して、
わかりやすく解説します。
目次
フォーヴィズムとは?大胆な色と筆致が特徴
20世紀初頭に登場した
フォーヴィズムの特徴は、
何よりも、原色を大胆に使うなど
鮮やかな色彩にあります。
画家たちは、現実の色や形にとらわれず、
さらに、伝統的な遠近法や写実的な描写を無視し、
自由で荒々しい筆致、誇張した描き方で
画家自身の内面で感じた
感情・感覚の表現を優先しました。
彼らは、それまでの印象派の画家たちが試みた
次のことに影響を受けて
さらに、その発展を試みたといえます。
・印象派のモネ、ルノワールらが試みた、固有色にとらわれない表現
・新印象派のスーラらが試みた、科学的に色彩を捉えようとしたこと
・ポスト印象派のゴッホ、ゴーギャンらが試みた、色彩や筆致に激しい感情を込めた表現
<あわせて読みたい>
印象派について詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
フォーヴィズムは、短い期間に
絵画表現の新しい可能性を示して、
後の表現主義や抽象絵画への影響を与えました。
ちなみに
フォーヴィズムの名称の由来は
マティスらの作品を見た批評家が
非難の意味を込めて
「野獣の檻にいるようだ」
と記したことがきっかけのようです。
フォーヴィズムの画家と代表作
マティス「赤の調和」
アンリ・マティスは
フォーヴィズムを代表する画家の一人で、
彼の作品「赤の調和」は、
その特徴を端的に表しています。
1908年に描かれたこの作品は、
赤を基調とした色彩の
大胆な使い方が目を引きます。
細部を写実的に描くのではなく、
赤と青の装飾模様が一体化し、
色彩が画面全体を支配しています。
室内のテーブルクロスと壁は
同じ赤で統一されて
色彩での奥行き感は皆無ですが、
青の装飾模様の形態と
椅子とテーブルの重なりで
奥行き感を表しています。
これに対して、
左上の張り付けたような四角に
外の景色を青・緑で描いていますが
これは従来の遠近法を無視して
室内の赤に対して、
室外は反対色の青・緑することによって
色彩で奥行き感を表しています。
マティスは、
このように、色を通じて試みた空間表現は、
従来の絵画表現の枠を超えた
革新的な手法といえるものでした。
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ヴラマンク「シャトゥーのセーヌ川」
モーリス・ド・ヴラマンクは、
フォーヴィズムの画家として、
力強い色彩と荒々しい筆致で知られています。
彼の作品「シャトゥーのセーヌ川」は、
自然を描きながらも、
気分で感情を表現する手段としています。
濃厚に塗られた青や緑、
そして、赤、オレンジ、
ただ、鮮やかな色彩を塗りながらも
画面には、どことなく陰鬱さが漂っています。
ヴラマンクは、
伝統的な風景画とは異なり、
自然の持つ力強さと
自身の内面を表現しようとしました。
その後、彼はさらに
内面を投影するような表現へ向かい
鮮やかな色彩は抑えられてモノトーン調、
筆致の激しい重々しい絵となっていきます。
ルオー「キリストの顔」
ジョルジュ・ルオーは、
フォーヴィズムに分類されながらも、
宗教的なテーマや人間の内面を
探求した画家です。
ルオーは当初
富者と貧者、娼婦、道化師など、
社会の底辺にいる人々を描いて
社会批判や怒りを込めたとされています。
やがて、ルオーは
キリスト教を主題とした
宗教的な表現へと向かいます。
イエスを正面から描いた
「聖顔」は、
数多く描かれていますが、
殆どが、強い色彩、塗っては削ってを繰り返す
分厚い絵の具層が特徴で、
フォーヴィズムの中でも異彩を放ちます。
イエスの表情も様々で
苦悩、悲しみ、慈悲、、
あらゆる深い感情が見られます。
顔は、少しデフォルメされたような
無垢な印象を受けますが、
ルオーの関心は、
常に人間性に向けられ、
宗教画の枠にとらわれずに
魂の深奥を描き出していると思えます。
佐伯祐三「郵便配達人」
佐伯祐三は、日本の洋画家で、
フォーヴィズムの影響を
強く受けたことで知られています。
彼はパリ留学中、
フォーヴィズムの画家の中でも
特にモーリス・ド・ヴラマンクから
色彩表現やタッチの自由さと
感情を重視した描写に感銘を受けました。
佐伯の作品には、
濃厚で大胆な色彩と力強い筆致が特徴で、
特にパリの街並みや建物を描いた作品には、
感情が色彩を通して表現されています。
「郵便配達人」は、
フォービズムの描法で描いた
数少ない人物作品です。
彼の絵画は、日本の近代美術に
フォーヴィズムの新しい表現の可能性を示して
重要な役割を果たしました。
フォーヴィズムが後世に与えた影響
フォーヴィズムは短期間で
終わりを迎えましたが、
その影響は後の美術界に大きく広がりました。
色彩と表現の自由さは、
表現主義や抽象絵画といった
後続の美術運動に引き継がれました。
また、マティスやヴラマンクは、
20世紀以降の日本の画家にも影響を与え、
前述の佐伯祐三などの作品に見ることができます。
フォーヴィズムの画家たちが追求したのは、
単に視覚的な美しさではなく、
感情や内面の表現の可能性を広げることでした。
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