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こんにちは、画家の佐藤功です。
油絵を描くなら、
ペインティングナイフは
欠かせない必須ツールの一つです。
基本的には、絵の具を塗るときに
独特で、様々な質感表現をするときに使います。
また、塗るだけでなく
様々な便利な使い方もあります。
この記事では、ペインティングナイフの
基本的な使い方から、便利な使い方
そして、種類、選び方のポイントまで
詳しく解説していきます。
初心者でも、簡単に扱えて、メリットが多いので、
この機械に、ペインティングナイフを
活用してみてください。
目次
<あわせて読みたい>
ペインティングナイフとは?油絵必須ツール!
ペインティングナイフとは、
油絵の制作で用いるコテ状の画材のことです。
先端の刃(ブレード)の形状は、多種ありますが、
菱形のものが、一般的に使用されています。
基本的には、絵を描く時に使います。
ナイフで絵の具をキャンバスに塗り、
筆とは異なる表現が可能です。
厚塗りによる、独特の質感や立体感を持たせて、
表現の幅を広げます。
また、パレットで、色を混ぜる時にも使います。
それだけでなく、
油壷や小皿から、溶き油をすくったり
キャンバスから、修正したい絵の具を取ったり
パレットの掃除など
いろいろと、便利に使えます。
ペインティングナイフの活用で
作業が能率的になり、
気持ちよく油絵制作ができます。
次に詳しく説明していきます。
ペインティングナイフの使い方|いろいろ便利に使える
キャンバスに塗る
ペインティングナイフのブレードに
油絵の具を付けて、キャンバスに塗ります。
塗り方は多彩で、様々な質感表現ができます。
1.左官の壁塗りのように塗る
ペインティングナイフの使い方の中でも、
一般的なのが、左官の壁塗りのように
塗る方法です。
まず、ナイフに多めに絵具を取り、
キャンバスにナイフを押し付けながら
ゆっくりと、大きいストロークで
滑らせることで、
独特のテクスチャーを作ることができます。
ブレードに付ける絵の具の量や
キャンバスに、押し付ける力の強弱をつけることで、
乗る絵の具の表情が変わることが醍醐味です。
下図では、夏の空をイメージして
絵の具を乗せてみました。
2.ブレードのエッジで塗る
ブレードのエッジ(刃の端)を使うと、
鋭くて強いラインの表現ができます。
筆とは違った独特の味わいです。
これも、ブレードに付ける絵の具の量や
キャンバスに押し付ける力の強弱をつけることで、
できるラインのニュアンスが、大きく変わってきます。
下図では、先ほどの空に
飛行機雲をイメージして
エッジを効かせて、
絵の具を乗せてみました。
3.押し付ける
絵の具を押し付ける方法は、
厚みや立体感を
強調したいときに効果的です。
ナイフに多めの絵具を付けて、
キャンバスに、
押し付けては、離してを、繰り返すことで、
絵の具が盛り上がり
エンボスのような凸凹の質感が得られます。
絵の具のノリを見ながら、
慎重に強弱をつけるのがポイントです。
下図では、さらに
入道雲をイメージして描きました。
押し付けた絵の具に、凸凹の質感が加わり、
近景にある入道雲の強さを狙っています。
4.かすれさせて塗る
乾いた絵の具の上に
ナイフで、かすれるように描く方法です。
ナイフのブレードに、
少量の絵の具を薄く取り、
乾いた絵の具の上に
慎重にナイフを押し付けます。
押し付けながら、ごく短いストロークで
左右や上下に動かします。
下地の色が
わずかに見え隠れするように
様子を見ながら
ナイフを押し付ける力に強弱をつけます。
色々と活用できる方法ですが、
例えば、
風景や街並みを描いて、乾かした後に
この方法を使うと良いかもしれません。
ナイフで、かすれるように
グレーを乗せていけば
霧や雨、雪景色を表現できます。
5.先端で引っ掻き、下の色を出す
予め、下地色を塗って乾かしておきます。
その上から別の色を塗って、
ペインティングナイフの先端を使って
引っ掻くことで、
下に塗られた色を露出させる方法です。
スクラッチングと呼ばれる技法でもあります。
この方法を使うと、
下地の色が浮かび上がり、
独特のコントラスト、質感を
生み出すことができます。
下図は、乾かした黒の下地色の上に
オレンジ系を塗って
夕暮れをイメージしました。
そして、小さく細いペインティングナイフの
先端で引っ掻いて、下地色の黒を露出させました。
夕暮れの立ち木のイメージです。
簡易的に描いていますが、
下地色や、重ねる色を、複雑にしたり
引っ掻くだけでなく、
前述のナイフの塗り方と、かけ合わせたりして、
やり方次第で、可能性が広がる方法です。
ここで、お知らせです。
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混色するときに使う
油絵の具は、混色するときに
ペインティングナイフを使います。
水彩など、他の画材は、
筆で混色するのが一般的ですが、
油絵の具は、物質感が強く粘度があるので、
筆で混色すると、すぐに筆が傷んでしまいます。
※少量の絵の具や、溶き油で薄く溶く程度なら、
筆で混色して問題ありません。
ペインティングナイフは、
最初2~3本用意すればよいですが、
できれば5本くらいあった方が
便利だと思います。
絵の具を混色をするたびに、
ペインティングナイフを使うので、
3本でもすぐに使ってしまうからです。
油壷や小皿から、溶き油をすくう
ペインティングナイフは、
油壷や小皿から、溶き油を
すくうときにも使えます。
油壷や小皿から、筆で溶き油をすくうと
すぐに溶き油が汚れてしまいます。
ブレードの長さ3~4cmが
使いやすいです。
また、シッカチーフ(乾燥促進剤)など
数滴だけ必要な場合は、
画溶液の瓶に、ブレードを
差し入れて、浸して
絵の具に垂らせばよいので、便利です。
(極小サイズのブレードなら、瓶の口に入ります)
パレットの掃除、修正で絵の具を掻き取る
木製パレットを使っている場合は、
その日の制作が終わったら、
パレットを掃除しますが、
ペインティングナイフで
絵の具を掻き取ると早いです。
また、キャンバスに塗った絵の具を
修正したいとき、
絵の具を、掻き取るのにも使えます。
ペインティングナイフの種類と選び方|使えるナイフはこれだけ!
油絵で使うナイフには、
大きく分類して、
ペインティングナイフ
パレットナイフ
スクレパー
の三種類があります。
それぞれに役割がありますが、
基本的には、ペインティングナイフだけあれば
問題ないと考えています。
それぞれ詳しく説明してきます。
ペインティングナイフ
ペインティングナイフは
さまざまな形状とサイズのものがあります。
最初に、おすすめする
ペインティングナイフは、
・形状は、菱形で細長いブレード
・材質が、ステンレス
・しなやかな弾力があること
・ブレードの長さが4~7cm
・サイズ違いで、2~3本揃える
です。
極端に言うと、
使えるのは、このおすすめするタイプの
ペインティングナイフだけ
と言っても過言ではありません。
でも他のナイフも、それぞれ用途はあり、
記事で説明します。
工夫次第で、新たな発見や、活用ができますので
記事を参考にした上で、
あなた自身で、試してみてくださいね。
選び方のポイント
選び方のポイントなど、
詳しく解説します。
◆ブレード形状とサイズ
ブレード形状は、
一般的な
菱形で細長いものが
使い勝手がよいです。
(ブレード形状の種類は後述)
ブレードサイズは、
キャンバスサイズや
塗る絵の具の量にもよります。
キャンバスが小中サイズ(4~10号)であれば、
ブレードが4~7cm程度
キャンバスが大サイズ(12~50号)であれば
ブレードが6~10cm程度
くらいが良いと思います。
サイズ違いで、2~3本揃えると良いです。
(できれば5本くらいあると便利)
※特大サイズ(100号程度)を描く方は、
ブレードが20cmほどのナイフもありますので
検討してみては、いかがでしょうか。
◆材質
材質は、
ステンレス、鋼鉄、プラスチック
などがあります。
この中で、
ステンレスを、おすすめします。
しなやかな弾力があり、使いやすく、
そして錆びにくいです。
鋼鉄も、弾力はありますが、
やや硬い印象です。
今まで、使っていて何本かブレードを
割ってしまったので、
耐久的にはステンレスが良いようです。
(私の使い方によるかもですが)
プラスチックは安価なのが、メリットです。
ただ、ブレードに厚みがあり、しなりにくいので
混色も、塗るのも、使いにくいと感じます。
とはいえ、同じ材質でも
メーカーによって使用感が違うので、
色々使ってみて
自分に合ったものを
選ぶと良いと思います。
◆溶接ブレードは、おすすめしない
ブレード部分を溶接しているナイフは
おすすめしません。
溶接部分に絵の具が溜まって、
混色や塗るのが、やりにくいです。
お手入れも手間がかかります。
鋳造をおすすめします。
選ぶポイントとしては、
使用感重視で、価格に納得すれば、
で良いと思います。
耐久性は、あまり気にしなくて大丈夫です。
ブレードの割れや、ブレード部分の抜け、
などの破損は
使用頻度が高い画家の私でも
過去に、数回程度なので。
◆ブレード形状の種類について
極細
三角
楕円
四角
扇側
ギザギザ
その他、不思議な形…
など、様々あります。
中には、どうやって使うの?
というような形状もありますが(笑)
実験的に試してみるとよいと思います。
思いがけず、新たな表現が
生まれるかもしれません!
パレットナイフ
パレットで混色するときに使います。
結論から言うと
パレットナイフは不要です。
パレットナイフは、
持ち手からブレードが
真っ直ぐに出ているので、
パレットにブレードが密着せず
絵の具を混ぜ合わせるのが、
非常にやりにくいです。
ペインティングナイフの方が
混色が、やりやすいです。
スクレパー
キャンバスやパレットに
固まった絵の具を
取り除くためのナイフです。
既に塗った絵の具の修正や
キャンバスの再利用などに使います。
刃が、硬くて鋭いので、
取扱いには、十分注意が必要です。
私は、過去に使っていて
キャンバス生地を
裂いてしまったことがあるので
現在は使っていません。
特に必要性を感じたら
揃えるのでよいと思います。
まとめ
ペインティングナイフの使い方を
解説をしましたが、
いかがだったでしょうか?
もし、筆だけの描写に行き詰っていたら
ペインティングナイフを活用してみては
いかがでしょう。
ナイフは、とにかく無心に使ってみるだけで
偶然、素敵なテクスチャーが生まれることは
よくあることです。
また、ペインティングナイフは、
描くことだけでなく
いろいろ汎用的に使えるので
複数本、持っていると便利です。
私は、極小サイズから、
ブレードが30cmくらいの特大サイズまで
使えるもので、30本くらい持っています。
カッターのように使ったり、
スプーンのように使ったり、
何かを削ったり、
用途は幅広いです。
この辺は、本来の使い方とは、
かなり違うので、お勧めできませんが(笑)
最後にお知らせです。
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