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こんにちは、画家の佐藤功です。
美術の世界には、
油彩画、水彩画、日本画・・・など
古今東西、多種多様に生み出された
絵画技法があります。
絵を描く支持体や使う画材・材料は様々、
それらに伴った技法・タッチもたくさんあり、
作品の表情も大きく異なります。
本記事では、
絵画技法の基本的な種類と代表作品を一覧で紹介し、
それぞれの特徴や魅力を
簡単にわかりやすく解説していきます。
これから絵画を始めてみたい方や興味がある方、
さらに深く美術を楽しみたい方、
そして、自分に合った表現方法を探している方にとって、
参考になる内容となれば幸いです。
目次
1.油彩画(油絵)|深く重厚な表現

油彩画とは、
色の成分である顔料を
固化する油(※)で練った
油絵の具を使う絵画技法。
水は一切使わない。
(※)リンシードオイルなどの乾性油
絵の具を何層も塗り重ねて、
独自の透明感や色の深みを出すことができる。
乾燥が遅く、物質感が強いため、
時間をかけた細密な描写や
厚塗りによる立体感のある表現が可能。
油絵は中世から現代まで幅広く使われ、
特にルネサンス期以降、
材料や技法の発展を遂げながら
現在では、最も主流の絵画技法となった。
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2.水彩画|透明感と鮮やかさ

誰しも使ったことがある
一般的で気軽に始めやすい水彩画。
アラビアゴムと顔料で練られた
水彩絵の具を、水で溶いて使う技法で、
透明感があり、
軽やかで繊細な表現が可能。
水の量によって濃淡を調整し、
ぼかし、にじみ、といった独特の効果が出せる。
水彩絵の具は、
乾燥が速く、持ち運びしやすいため、
室内で描くことはもちろん
野外でのスケッチなどにも適している。
透明感のある明るい色彩が特徴。
特に風景画、花の絵などがよく描かれている。
3.アクリル画|様々な表現を扱いやすく

20世紀半ばから、急速に普及した絵画技法。
アクリル樹脂をベースにした絵の具を使う技法。
乾燥が速く、水に溶けるので扱いやすい。
乾燥後は耐水性になるため、水で再溶解はしない。
油絵のように、何層も塗り重ねが可能。
描画用メディウムのラインナップも豊富で
水彩のように透明感のある表現から、
油絵のような厚塗りもでき、
艶出しやマットなど、絵肌の質感調整もできる。
扱いやすく表現の幅が広い。
このため、初心者はもちろん、
プロの画家にも幅広く使われている。
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4.日本画|日本独自の伝統技法

日本で発展した伝統的な絵画技法で、
岩絵の具や墨を使い、
和紙や絹に描かれる。
岩絵の具(色の粉)と
膠水(ゼラチンのようなもの)を
混ぜ合わせて描く。
特徴的な色彩や筆使い、
線の表現が重要で、
美しい線描と色面が調和している
魅力的な作品が多い。
逆に、線描を排して
ぼかしや色面を用いた
朦朧体と呼ばれる作品もある。

また、構図も西洋画には見られない
独特な発想が見られる。
自然を題材にして
日本の風景や花鳥風月などを
モチーフとなることが多い。
5.パステル画|淡く柔らかい表現

糊剤で固めた、棒状の顔料で描く絵画技法。
顔料を紙やボードに、直接塗りつける。
発色が鮮やかで、
なめらかな柔らかい表現が可能。
繊細なグラデーションや
ふんわりとした質感が特徴であるが、
保存が難しいため、
フィキサチーフという
顔料を定着させる溶剤を使うことが多い。
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6.コラージュ|工作と絵画の融合?

切り取った紙、布、写真、新聞など
素材を組み合わせ、貼り付けて作る技法。
異なる素材を組み合わせることで、
独特の質感や立体感を出し、
意図せず、意外性のある表現ができ
通常の絵画とは異なる視覚効果を生む。
ピカソやブラックが始めたと言われているが、
現代アートでよく用いられる表現方法。
7.テンペラ画|発色と線描が魅力,古典技法

一般的には、卵黄を混ぜた顔料を
使用する古代からの絵画技法。
主に、木の板に描かれる。
速乾性があり、
鮮やかな発色と精細な描写が特徴。
テンペラ画は色彩の耐久性が高く、
古代ギリシャやローマ、
そして中世ヨーロッパで用いられた。
15世紀頃、油絵の具が登場するまで
テンペラは主流の絵画技法であった。
主に線描で描かれるため
独特の硬質な雰囲気があり
現代でも、好んで描く画家がいる。
8.フレスコ画|主に壁画,古典技法

漆喰の壁に直接描かれる壁画技法。
湿った漆喰(壁材/消石灰)へ乾く前に、
水で溶いた顔料を塗る絵画技法。
乾燥の過程で、化学変化により
絵と壁が一体化して
非常に耐久性のある画面になる。
漆喰の独特の質感が魅力だが、
乾燥までの短時間で描く必要があるので、
細密描写には向いていない。
主に教会や公共建築物の壁画に用いられ、
長期間保存できる技法として知られる。
9.ペン画(インク画)|線描で多彩な可能性

ペンとインクを使った線描によって
描かれる絵画技法。
特徴としては、
細かく繊細な線を用いることで、
非常にシャープでクリアな表現が
可能になる。
黒インクでのモノクロ表現が多いが、
カラーペンを使った作品も存在する。
ペン画の魅力は、
精緻に細部を表現できる点にある。
クロスハッチング(細かい線を重ねる技法)や
点描、曲線を用いることで、
明暗のコントラストや質感を生み出し、
立体感を表現することが可能。
また、道具がシンプルなため、
コスパ良く手軽に始めらる。
10.版画|様々な版で独特のテクスチャー

版を使って、作品を複数枚作成する技法の総称。
木版画
石版画(リトグラフ)
銅版画(エッチング)
シルクスクリーン
などが含まれる。
各版にインクを乗せ、
紙などに写し取ることで
同じ作品を複数作成できる。
木版画は、
木の板に彫った絵柄を
インクで紙に転写する技法。
石版画(リトグラフ)は、
石に油性のインクで描き、
紙に転写する技法。
銅版画(エッチング)は、
ニードルで銅版を引っ掻いて
描写した部分を腐食させて模様を作り、
インクで紙に転写する技法。
シルクスクリーンは、
細かいメッシュに
絵柄部分だけインクを通す処理をする。
その後、上からインクを通して
紙に転写する技法。
11.水墨画|墨の濃淡・筆使いで多様な表現

墨を使った絵画技法。
白と黒の濃淡のみで描かれ、
墨の濃淡や筆使いで
立体感や奥行きを表現する。
中国や日本で発展した技法で、
自然や人物などが主な題材となる。
日本では禅の影響を受けた作品も多い。
12.デジタル画|効率的に自由自在に描く
デジタル機器を使って描く絵画技法。
ペンタブレットやコンピュータソフトを使い、
無限に修正が可能で、
色彩や質感も、立体構成など
自由自在に表現できる。
最近では、グラフィックデザインや
マンガ、アニメーション制作でも
広く用いられている。
◆まとめ|自分に合いそうな技法をすべて試す
これらの12種類の絵画技法は、
それぞれ独自の特徴と魅力を持ち、
画家たちは、その特性を活かしながら、
個々のスタイルや感性を表現しています。
もし、これから
絵画を始めてみたい方や
興味がある方は、
これらの絵画技法の
どれか一つでもいいですし、
あるいは、いくつかを学んでみてください。
できれば、
興味を持った技法は
すべて試してみるとよいです。
そうすれば
早く自分に最適な技法と出会えて
あなた自身の表現の幅を広げ、
芸術の深さや楽しさを
体験できることと思います。
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