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こんにちは、画家の佐藤功です。
油絵の具、アクリル絵の具は、
どちらも絵画の世界で
広く使用されていますが、
それぞれに特長があります。
この記事では、
油絵の具、アクリル絵の具の違い、
メリット、デメリット、
などを解説します。
私は、油絵画家ですが、
今まで、書籍の装丁画の仕事などで、
アクリル絵の具でも、
たくさんの作品を描いてきました。
また、油絵の具とアクリル絵の具を併用して
作品制作することもあります。
この実践的な経験から
2つの画材の違い、
メリット・デメリット、特徴を
皆さんに伝えることができます。
どちらの絵の具を使用するか迷っている方、
また、両方を混ぜても良いのか?一緒に使用できるのか?
と疑問に思っている方の参考になると思います。
目次
1.油絵の具・アクリル絵の具の違いとは
油絵の具は、
油を媒介にしているため、
色の深みや光沢があります。
アクリル絵の具は、
水溶性であり、
乾くと耐水性になります。
油絵の具は、乾燥が遅いので、
じっくりと丁寧に作品を仕上げることができます。
アクリル絵の具は乾燥が速いので、
短時間で効率的に作品を完成させることができます。
これらの基本的な違いと、
これから説明するそれぞれの
特長やメリットとデメリット、を参考にして、
どちらの絵の具が自分のスタイルに
合っているかを判断してみてくださいね。
2.油絵の具の特長|深みのある色彩と豊かな質感
油絵の具は、約600年の歴史があり、
時代を経るにしたがって
多彩な表現ができるように
発展してきた画材です。
その特徴は、何といっても
深みのある色彩と、
豊かな質感表現ができることです。

油絵の具は、顔料(色の粉)を油(乾性油)で
練り合わせたもので、
色の透明度や光沢が出しやすく、
扱い方により、非常に鮮やかな発色や、
深みのある色彩が可能です。
また、乾燥が遅いため、
色を混ぜ合わせたり、
テクスチャ(質感)を加えること、
また、修正をする場合にも、
時間が十分にあり、
試行錯誤することができます。
これらの特長を活かして、
複雑な色の層を重ね合わせ、
微妙な色調や質感を表現することができます。
油絵の具は、重厚で奥行きのある作品を
作り上げるのに最適です。
3.油絵の具のメリットとデメリット
3-1.メリット
3-1-1.長時間じっくり描ける
油絵の具は乾燥が遅いため
(指触乾燥で1日~6日程度)、
色の混色や修正がしやすく、
長時間かけて細部を描くことができます。
また、ぼかしやグラデーション、
質感表現も時間をかけて
丁寧に綺麗にできます。
※乾燥が遅いことは、
制作が遅れるので
デメリットとも取れます。
3-1-2.深みのある色彩
油絵の具は、顔料(色の粉)を油(乾性油)で
閉じ込めた状態で固まります(乾燥)。
この固まった乾性油の
塗膜の屈折率の影響を受けて、
光の経路が複雑になり、
色(顔料)の見え方に
深みや重厚感が感じられるのです。

3-1-3.豊かな質感表現
厚塗りや薄塗り、筆跡を残すなど、
さまざまな質感を表現できます。
油絵の具は乾燥しても、
体積は減らないので、
厚みを生かした質感表現が可能です。

3-2.デメリット
3-2-1.乾燥が遅い
表面の乾燥(指触乾燥)に
1日~6日程度かかるので、
急ぎの制作には向きません。
乾燥の遅さは、速乾系の絵の具を使ったり、
乾燥剤を加えることで
解消することができます。
※乾燥が遅いことは、
ゆっくり試行錯誤しながら
制作できるので
メリットとも取れます。
3-2-2.取り扱いが難しい
溶き油の使い方や、
絵の具の重ね方などに注意点があり、
さらに溶剤の種類がたくさんあるので、
他の画材に比べて、
取扱いが難しいと言えます。
また、油絵の具や溶剤には、
独特の匂いがあるので、
苦手な場合は、換気などが必要です。
これらは、
オールインワン的な溶き油を使うこと、
無臭の溶剤を使うこと、
で解消することができます。
3-2-3.衣服に着くと取れにくい
油絵の具が、衣服に着くと
取れにくいので注意が必要です。
着いてすぐなら溶剤(テレピン等)で、
ある程度取ることはできます。
油絵の特徴、メリット・デメリットは、
わかったでしょうか。
ここで、お知らせです。
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4.アクリル絵の具の特長|速乾性と多彩な表現力
アクリル絵の具は、20世紀半ばに登場し、
瞬く間に普及してきた絵の具です
(油絵の具ほどで一般的ではないですが)。
その特長は、速乾性と多彩な表現力です。
アクリル絵の具は、水溶性でありながら、
乾燥すると耐水性になる特性を持っています。
これにより、素早い制作が可能です。
さらに、アクリル絵の具は
水で薄めることで、
水彩画のような透明感を持たせたり、
厚塗りして
油絵のような重厚感を出したりと、
表現の幅が広いです。
これらの特性により、アクリル絵の具は、
手軽に多彩な描き方に適応でき、
初心者からプロまで幅広く使われています。
5.アクリル絵の具のメリットとデメリット
5-1.メリット
5-1-1.速乾性
短時間で乾燥するため、
連続して作業を進めることができ、
即座に重ね塗りや
上書き修正が可能です。
急ぎの制作に向いています。
5-1-2.多彩な表現力
水で薄めて水彩画風にしたり、
厚塗りして油絵風にするなど、
様々なテクスチャ、質感表現ができます。
また、たくさんの種類の
メディウムが出ているので、
それらの活用により、
さらに多彩な表現が可能になります。

5-1-3.使いやすさ
アクリル絵の具は、
水で薄めたり洗い流せるため、
簡単に扱うことができます。
溶剤も油絵の具に比べて少ないので
扱いやすい画材と言えます。

5-2.デメリット
5-2-1.速乾性ゆえの難しさ
速乾性であるがために、
色の混色、ぼかしやグラデーションの作成、
時間をかけた質感表現、
絵の具の拭き取りなどの修正、
が難しいことがあります。
これは乾燥を遅らせる溶剤(リターダー)を
使うことで、ある程度解決できます。
5-2-2.濡れ色と乾き色の変化
アクリル絵の具は、
乾燥後に色が暗くなる傾向があり、
完成時の色を予測しづらいです。
私はこれが特に大きなデメリットと感じます。
これは、アクリル絵の具の主媒材である
アクリルエマルションは乳白色なのですが、
乾燥すると透明になる性質があります。
この影響により、
チューブから出した
濡れた状態では、色が明るく見え、
乾燥したら、色が暗く見えるのです。
5-2-3.質感の物足りなさ
アクリル絵の具を、厚塗りしたり、
テクスチャや筆跡を残したりしても、
油絵の具ほどの
厚みやテクスチャや筆跡は残りません。
これはアクリル絵の具が
水溶性であるため、
乾燥すると、水の体積が減るので、
思ったより、厚みやテクスチャや筆跡が
残らないということです。
6.油絵の具とアクリル絵の具は、混ぜてよいの?回答【ダメ】
油絵の具とアクリル絵の具は、
混ぜて使用してはいけません。
油絵の具は油を基にした絵の具で、
アクリル絵の具は水溶性の絵の具です。
この二つの絵の具は化学的な性質が異なり、
混ぜると分離や
硬化不良などの問題が発生します。
7.油絵の具とアクリル絵の具は、一緒に使ってよいの?回答【よい。注意点あり】
油絵の具とアクリル絵の具は、
一緒に使用することができますが、
注意点があります。
アクリル絵の具を下地として使用し、
その上に油絵の具を
塗り重ねることができます。
この順序で使用することで、
アクリル絵の具の速乾性を活かして
下地を速く乾燥させ、
油絵の具を安全に
重ねることができます。
これにより、
素早い制作が可能でありながら
油絵の重厚さを表現することができます。
注意点は、
アクリル絵の具を下地に使用する際は、
必ず完全に乾燥させてから、
油絵の具を重ねることが重要です。
水分が残っていると、
油絵の具の層が剥離する
リスクがあります。
もう一つ重要な注意点として、
逆に油絵の具の上に
アクリル絵の具を塗り重ねてはいけません。
油絵の具の塗膜には、
水溶性のアクリル絵の具が付着せず、
剥がれやすくなります。
まとめ
油絵の具 アクリル絵の具の違い、
メリット、デメリットについて
説明しましたが、いかがだったでしょうか?
多彩な表現を、手軽に始めたいなら、アクリル絵の具、
歴史ある油絵を、時間をかけて描きたいなら、油絵の具、
といった感じでしょうか。
自分の描きたい絵や、制作都合に
合った画材を使用するのが一番ですが、
もし、迷っていたら、
どちらかでも、まずは初めてみてください。
両方同時に、初めてみるのも良いかもしれません。
まず初めてみて
早く自分に、しっくりくる画材で
絵を描いてみてください。
途中で使用する画材を変更しても良いと思います。
早く始めると、その分、
楽しくたくさんの絵が描けて
充実すると思います。
最後に、私は、油絵を描く画家なので、
油絵の具を
お勧めしたい気持ちがあります(^^)/
油絵は奥深く、重厚な色彩や質感表現が、
他の画材より、突出して魅力的だと思います。
油絵は、一見難しそうですが、
最小限の道具選びや、簡単な描き方もできます。
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