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こんにちは、画家の佐藤功です。
今回は、
芸術運動のロマン主義の絵画に
焦点を当てた記事を書きます。
目次
ロマン主義の特徴と時代背景
ロマン主義とは、
19世紀初頭にヨーロッパで広まった芸術運動で、
それまでの、理性と規律を重んじた新古典主義への
反動として生まれました。
新古典主義について良くわからない方は、
先に次の記事を読むとロマン主義も理解しやすいです。
ロマン主義絵画の主な特徴は
・個人の感情や、内面世界の表現
・政治や社会情勢の反映、自然の壮大さ、歴史の再解釈、などが題材
・ダイナミックな構図、色彩、明暗
です。
このようなロマン主義が起こった
時代背景について、解説します。
19世紀初頭は、ヨーロッパが政治・社会的に
大きく変革した時期でした。
それまでの王族など特権階級が権力を持つ社会から
個人の権利や自由を重視する社会への移行期であり、
フランス革命、ナポレオン戦争など
激動の時代でもありました。
また、この時代は産業革命による
都市化・機械化も急速に進みました。
社会構造の変化により、
人々は、自然へのつながりが
稀薄になることへの危機感を抱いていました。
このような変革と混乱の時代の中、
ロマン主義の画家たちの作品は、
画家個人の感情や主観と重ね合わせて
同時代に生きる人々の心情を
映し出していると言えます。
鋭い社会批判的な作品であったり、
自然の壮大さや、畏敬の念を込めた作品など
切り口は違っても
どれもが情熱的で個人の自由を重視する表現をしています。
それでは、次に、
ドラクロワ、ゴヤ、ターナーといった
ロマン主義の画家たちと、
代表的な作品を見ていきましょう。
ロマン主義の画家と代表作
ウジェーヌ・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」(1830年)
生没年(1798-1863)
ウジェーヌ・ドラクロワは、
ロマン主義を代表するフランスの画家です。
彼の代表作「民衆を導く自由の女神」は、
1830年のフランス7月革命を題材に、
自由の象徴としての女性像と
戦う民衆を描いています。
女性左のシルクハットの男性は
ドラクロワと言われています。
鮮やかな色彩と明暗
ダイナミックな構図で、
ドラクロワは革命の躍動感を表現しました。
この作品は、
ロマン主義絵画の象徴的作品で
画家自身と民衆の感情を乗せて
自由への信念と情熱を表しているようです。
フランシスコ・デ・ゴヤ「1808年5月3日ドリード」(1814年)
生没年(1746-1828)
スペインの画家
フランシスコ・デ・ゴヤは、
ロマン主義の先駆者として重要な画家です。
社会の暗部を鋭く捉えた作品を
数多く残しています。
彼の代表作「1808年5月3日マドリード」は、
スペイン独立戦争中のナポレオン軍による
市民の鎮圧を描いた作品です。
暗い色調と激しい筆致で、
戦争・暴力の残虐さ、無意味さを表現し、
人間の持つ内面性や
社会への批判を表しています。
画面左右を強い明暗コントラストで分断し、
明部には、市民を
暗部には、ナポレオン軍を配置した
煽情的な画面となっています。
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ウィリアム・ターナー「雨、蒸気、速度—グレート・ウェスタン鉄道」(1844年)
生没年(1775-1851)
イギリスの
ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナーは、
自然の壮大さと劇的な光景を
描いた風景画家です。
「雨、蒸気、速度—グレート・ウェスタン鉄道」は、
パっと見て、何を描いているのかわからない。
そう思われそうな絵です。
これは、
画面全体に、横殴りの雨と霧
右下に、産業革命時代の鉄道。
鉄道が奥から手前に
テムズ川を渡る場面を描いています。
自然の壮大さと、
機械化の象徴の鉄道。
その対比を、大胆な筆使いで描いています。
ただ、私が思うにターナーは、
鉄道に対して、自然の威力の優位性や
自然に対して、鉄道の新しい技術が対峙しうる
ことを対立的に表しているわけではない、
ように感じます。
画家自身が、
自然の中を疾走する鉄道の
実体験を通して感じた内面世界を
ただただ、忠実に描いているように思います。
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「海辺の僧侶」(1808年)
生没年(1774-1840)
ドイツのロマン主義を代表する
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒは、
自然と人間の関係性や
宗教的な意味合いを含む作品で知られています。
「海辺の僧侶」は、
広大な海と空を前にする僧侶を描いた作品で、
自然の神秘性と人間の孤独感を表現しています。
この作品は、
画家自身が感じるまま
極限まで要素を削ぎ落とした
風景を描いていますが、
その空虚と崇高な風景の中に
人間の儚さを演出しているようです。
フリードリヒの作品は、
風景を通して、人間の精神的な深みと
宗教的な情操を感じさせます。
まとめ
ロマン主義の絵画は、
19世紀のヨーロッパで生まれた芸術運動で、
感情の自由な表現と自然の力強さを重視しました。
ドラクロワやゴヤ、ターナー、フリードリヒ
といった画家たちが、
ロマン主義の多様な側面を表現し、
各々が独自の視点で
感情や自然、歴史を描きました。
個人の感情を重視し、
当時の社会や政治、自然への視点を深く反映した
多彩で情熱的な作品を表現して、
当時の社会や人々に深い影響を与えました。
新古典主義への反動として登場した
このロマン主義の動きは、
後の写実主義や印象派にも影響を与え、
芸術の表現の幅を広げました。
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