美術館のマナーと服装
こんにちは、画家の佐藤功です。この記事では美術館のマナーと服装について書きます。記事がためになった、面白かったなら、ぜひSNS(Twitter、Instagram、Facebook)のフォローもお願いします。
私は画家という職業柄、おそらく1000回以上は美術館に行っていますので、毎回、コンビニに行くくらい気軽に行っています。
あまり美術館に行かない方は、やや敷居が高い場所という印象を持っているのではないでしょうか。私の美術関係以外の知人からは、美術館はやや行きにくい場所だと思っている人が少なからずいました。
実は、全くそんなことはないのです。服装について、結論から言うと、入館の際、ドレスコードはないし、服装は自由です。
私は、過去に短パン、Tシャツ、サンダル、で行ったことがあります
が、何も問題ありませんでした。とはいっても、常識的な範囲での服装をおすすめします。
服装ついては、映画館に行くくらい気軽なものでよいと思います。極端にドレスアップして美術館に来る人は見かけませんし、皆さん普通に普段着です。ただ、美術館は作品保護のため、温度が低く設定されていることが多いので、寒さに弱い人は、薄着しすぎないようにするか、羽織るものを持っていくとよいです(設定温度は、だいたい20度前後のようです)。何度か行っている人は、肌寒いのは知っていますね。それと、マナーには、服装に関わってくることもありますので、後述のマナー「2.静かに鑑賞する。」「5.傘、大きな荷物は持ち込まない。」に含めて説明しています。
ちなみに私は、夏は、美術館でも歩く音は響かない白いサンダルをいつも履いています。白が涼し気で気に入っています。

美術館のマナー 7つ
下の7つです。
- 作品と、そのケースや台などに触れない。
- 静かに鑑賞する。
- 写真撮影はしない(展示によっては可)。
- 飲食はしない。禁煙。
- 傘、大きな荷物は持ち込まない。
- ボールペン、万年筆、シャープペン、毛筆、の使用は禁止。
- 子供と入場する場合は、手をつなぐ。
マナーについて、上の7つは最低限覚えておくべきですが、慣れれば特に意識しなくても大丈夫なものばかりです。基本的には、作品保護の観点、他のお客さんの迷惑にならないことが基準となっています。7つを詳しく説明していきます。
1.作品と、そのケースや台などに触れない。
これは常識的で、そのままですね。ごくまれにですが、触れたり、体験したりの美術展示もありますので、その際は、美術館のインフォメーションなどを確認してください。
2.静かに鑑賞する。
大声を出したり、走ったりしない(まず、そのような人はいませんが)。スマホの電源はマナーモードにしておく。また、歩いて音が響くヒールなどの靴は、控えた方がよいです。美術館は意外と音が響くんですよね。周りに迷惑にならない程度に会話を楽しむのは全く問題ないです。
3.写真撮影はしない(展示によっては可)。
これは、フラッシュから作品を保護するためと、著作権の関係、ほかのお客さんのへの配慮、などの理由からです。個人的には、著作権の期間が過ぎた昔の作品は、まわりに迷惑かけないよう配慮してフラッシュをたかなければ撮影してよいと思っています。最近は撮影、SNS投稿OKの展示が増えているようです(私が昨年行った横浜美術館での展示では、撮影、SNS投稿OKでした)。美術館や企画によって違うと思いますので、入館時に確認した方がよいですね。海外の美術館では、SNS時代以前から写真撮影OKのところが多かったです。それぞれの美術館のルールは守りましょう。
4.飲食はしない。禁煙。
作品を汚したり、破損したりする可能性があるからですね。大きめの美術館には、だいたい飲食店やカフェが併設されているので、飲食はそこでしましょう。
5.傘、大きな荷物は持ち込まない。
上の4.と同じで作品を汚したり、破損したりする可能性があるから、ほかのお客さんの迷惑になるからです。大きなリュックや帽子など、作品に触れる可能性がある服装も控えた方がよいです。たいていの美術館は、ロッカーや荷物預かり所を設けているので、そこに預けましょう。ない場合は、係員に預かってもらえるか相談してみてもよいです。
6.ボールペン、万年筆、シャープペン、毛筆、の使用は禁止。
やはり作品を汚したりする可能性があるからです。メモを取る場合は、鉛筆のみ使用可です。私が画学生時代に、美術館の椅子に座ってペンでメモしていたら、係員が、小走りにやってきて「申し訳ありませんが、鉛筆をご使用ください」と言って鉛筆を貸してくれました。美術館では、だいたい、鉛筆は貸してくれます。

7.子供と入場する場合は、手をつなぐ。
転倒や展示物への追突など、危険防止、破損防止のためです。私は、今まで美術館に行って、覚えている限りでは、迷惑をかけている子供を見たことは1度もなかったです。おそらくですが、親御さんが、自分の子供は美術に興味があるし、静かに観れる、とわかってて連れてくる場合が、ほとんどだからではないかと思っています。
あと、大きな美術館など、車椅子 ベビーカーの貸し出しを行っているところが多いです。また、託児サービスを行っているところもあります。詳細は、事前に美術館に問い合わせてみてください。託児サービスなど、予約が必要な場合もあるようです。
まとめ
いろいろ書きましたが、シンプルに考えると
・作品を良い状態に保ち、次の世代に残す
・他の鑑賞者に迷惑をかけない
という心がけがあれば、自然とマナーは守れると思います。画家の立場としては、もっと気軽に美術を鑑賞して、美術に興味を持ってくれる方が増えれば嬉しいです。
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