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そのような人に、少しでも油絵を学ぶ
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多くの人に油絵の楽しさと魅力を
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油絵は独学できるの?
こんにちは、画家の佐藤功です。
私は、油絵の講師をしている関係で、油絵の独学について、できるかどうかの話になることがあります。私の経験と肌感ではありますが
疑問「油絵は独学できるの?」に対して
結論「独学できます」です
今は、書籍だけでなく、インターネットの動画など、勉強するための情報があふれています。
ただ、油絵はアナログの手作業です。資格試験や数学、プログラムのように、正しい答えがあったり、動作する/しない、というハッキリとした判断基準がないので、油絵の独学は、それなりに大変ですし、注意点もあります。
あなたが独学を考えているなら、読んでみてください。有益な内容だと思います。
私自身は、専門学校の夜間部油絵科で専門的な絵画の勉強をしてきたので、完全に独学というわけではありません(子供時代~専門学校入学前までも描いていたので、その時期は独学と言えますが)。しかし、専門学校は3年で卒業して、その後は、ずっと独学ということになりますので、独学期間の方が長いです。3年で学べることは、そんなに多くはありませんしね。
今、私は講師として絵を教える側にもいますので、
- 「自分が教わった経験」
- 「自分が独学してきた経験」
- 「自分が生徒に教えた経験」
- さらに「自分が ”独学してきた生徒” に教えた経験」
という経験から、多角的な視点で独学についての意見を書くことができます。
この記事は、独学の具体的な方法や、絵の描き方などの手順は書いていません。独学するときの注意点、方法論、重要な考え方などを書いています。
これを知っていないと、独学を何年続けても、ほぼ上達は見込めません。
実際に誤った方法で独学を何年も続けて、上達していない人を見てきました。とても、もったいないことですね。油絵を独学したいと考えている皆さんの参考になればと思っています。
念のためですが、この記事はやや厳しめの内容になるので、あくまで、独学で絵の上達を目指したい人向け、です。絵は趣味で上達はそこそこ、楽しんで描きたい、という人は、読まなくて大丈夫ですよ(^^
<あわせて読みたい>
油絵の道具や描き方を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください
油絵に必要な道具|買ってはいけないものは?|油絵の具、溶き油の選び方は?【初心者にわかりやすく説明】
独学の人が陥りやすい問題点
まず、独学の人が陥りやすい問題点は、
- 自分の感覚を過信すること
- 自分の作品を客観的に見れないこと
- 一部の偏った情報に頼りすぎること(一部の書籍、専門家以外の人の意見など)
です。
現在は、技法書やインターネット検索、YouTubeのような動画など、絵を学ぶ方法は沢山あります。しかし、自分に合っていない情報、低水準な情報や誤った情報などを取得してしまうと、かえって遠回りしたり、上達に伸び悩みます。このような問題に陥らないように気を付けることを次に説明します。
問題点を回避するための考え方
絵を学ぶ方法を探すときに、技法書にしても動画にしても網羅的に沢山見て、あなたに合ったものを探すことがとても大事です。また、まずは、信頼できる出所からの情報を得ることです。
例えば、美術専門の出版社の書籍、美術大学教授の著書、画材メーカーのWEBサイトや冊子などです。
現役画家(私も含め)や美術大学出身者、美術ファンなどなど、個人が発信する情報にも優れたものはありますが、玉石混交です。その辺に留意して情報を取捨選択する必要があります(全くの初心者であれば、取捨選択は難しいので、最初は避けた方が無難です)。
繰り返しになりますが、まずは、信頼できる出所からの情報を得ることです。
例として、入門書の選び方の場合、最初は、できるだけシンプルで簡単なもの、かつ、あなた自身が読んで説明内容を理解できるもので学習してください。ある程度、理解できるものなら著者の絵が好き、という理由で選んでもよいです。
次に、学習する内容に重要なポイントが抜けないように、入門書を著者別、出版社別などで一通り複数冊そろえて、共通に書かれている部分を重点的に学習する。どの書籍にも共通に書かれている、ということは、外せない重要なポイントだということです。さらに中級者向け、上級者向けの技法書でも同じことを繰り返します。
(※注意)入門書で勉強するのは、全くの絵の初心者はもちろんですが、独学のみの経験者も入門書から勉強した方が良いです。理由は、独学のみの経験者は、基礎や大事なポイントが、どこかしら抜けていることが殆どだからです。また、描き方にあまり良くないクセがついていることがあるので、初心者の気持ちでゼロから学習しなおす気持ちが大切です。美術学校や専門家から絵を習ったことがある経験者で、基礎はできている自信がある人は、中級者向け技法書から始めてもよいです。ただ、わかならなければ入門書からをお勧めします。
油絵の学習方法、書籍の選定方法
を説明しましたが、
私の画家としての経験から書いた、
油絵を学べる
「電子書籍」と「動画講座」を
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(初心者、経験者とも活用できます)
このサイトをご覧になっている
油絵を独学している人、描いてみたい人
そのような人に、少しでも油絵を学ぶ
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また、独学だとあなたは、自分の絵だけをいつも見ているので、客観的に自分の絵を見ることができなくなります。誰かに意見を言われることもなく、判断基準が自分だけなので、自分の実力を過信してしまったり、逆に卑下してしまったりすることがあります。
ですので、他の人が描いた実物の絵(有名絵画、一般人が描いた絵画を問わず)は、必ず見るべきです。美術館や画廊、コンクールの展覧会などに、できるだけ足を運んでください。もちろんインターネット、SNSで見るのもよいですが、それと並行して、実物は必ず見てください。実物の場合、絵の空気感や絵肌(表面の凸凹)、サイズ感などモニタでは得にくい情報を得ることができます。
特に過去の有名絵画は、歴史の洗礼を受けて残っている絵画なので、学ぶことが沢山あります。漠然と鑑賞するのではなく、構図や色彩、絵の具の置き方・重ね方、筆致、作品のテーマなどを自分のモノにする意識で鑑賞してください。また、過去の有名な画家の伝記や、評伝を読むのもよいです。技術的なことだけではなく、画家の生きた時代や国、私生活など、絵画の制作背景を知ることは、あなたの制作姿勢について、きっと参考になることがあります。
<あわせて読みたい>
〇【美術館】画家が、おすすめする鑑賞方法「興味ない絵は1秒だけ見ればよい」
さらに、誰かに絵を見せて感想を聞いてみてください。専門家ではなくてもよいです。家族・親戚、友人、職場の人、など立場が違う人で複数がよいです。専門家ではない人には、批評ではなく感想を聞いてください。感想は、直感的な好き嫌いからの意見なので、率直です。批評は、考えて良し悪しからの意見なので、専門的な見識が無い人からの批評は、的を得ないことが多く、あなたに対してマイナスに働くことがあります。例えば、過去に生徒さんが友人(専門家ではない)から「この絵の背景の紫色は、暗い感じでダメだよ。もっと明るい色を使えば絵が良くなるよ」と批評的なことを言われました。暗い絵がダメ、明るい絵が良い、などと単純に判断はできません。紫色を生かして暗い絵を描けるのは、その人の個性であり長所かもしれないので、そこを否定されると、その人の個性・長所を潰してしまうかもしれません。専門家ではない人から批評的なことを言われたら聞き流してください。明るい絵が好き、暗い絵が嫌いというような感想なら、1意見として参考にしておけば良いです。
複数の人の総合した感想が、あなたの絵の客観的な見方です。このように客観的な視点を持つことに留意して独学に励んでください。自分では気づかなかった良いところや、不足しているところに気づくきっかけになります。
目的意識を持って独学する
これらを、継続して実行できれば、独学での上達は見込めると思います。ただし、継続するために、最初は、日々、意識的にある程度の時間を割く必要があります。そして、本人のしっかりとした目的意識や意志の強さ、さらに習慣化することが重要です。習慣化できれば、意志やモチベーションの波に左右されにくく継続できます。
以上、やや厳しめに書きましたが、あくまで、独学で上達を目指したい人向け、です。油絵を独学したいと考えている皆さんの参考になればと思っています。
<私の場合・・・>
私のことでいうと、過去に油絵の材料や技法について専門書で独学するとき、強い目的意識は持っていたのですが、、、「ここで学習していることは、このような絵を描くときに生かしたい」というように。ただ、毎日、独学を継続するのは、なかなか難しかったです。
対策として、ルールを決めて習慣化しました。時間を決めて夜何時から何時までは、この専門書を読み、このページまでを理解する。本は、本棚にしまわないで、すぐ開ける場所に置いておく。そして必ず、当日か翌日に本で学習したことを実践、実験を試みる、といった感じです。これにより、完ぺきではないにしても継続することができました。
ここまで読んだあなたは、絵に対する強い学習意欲を持っている方だと思います。
冒頭から説明した独学するときの注意点、方法論、重要な考え方を踏まえた上で、独学してみてください。さらに目的意識を持つこと、習慣化すること、これらを意識してやってみてください。継続がポイントですので。
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